公開より1年、あらためまして御礼申し上げます!
日ごとに秋の深まりを感じる季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。
映画『ある精肉店のはなし』の製作、上映におきましては、温かいご支援、ご協力をいただき、ありがとうございます。おかげさまで1年の間に全国55館の劇場、今春からの100ヶ所を越える上映会の開催を通して、たくさんの方に映画を見ていただいています
1年の間には、多くの変化がありました。映画で撮影させていただいた貝塚市立と畜場はその役目を終え、建物は解体されました。北出精肉店は改築も終わり、すっかりあたらしい装いとなりました。北出新司さん、昭さんには、お仕事の合間を縫って多くの上映の場に立ち会い、精肉店の仕事や、地域のこと、家族について語っていただいています。監督の纐纈も各地の上映にお声かけいただき、旅芸人さながら全国を廻っています。事務局では日々、上映主催者とのやりとりが絶えることなく、海外からの問い合せも多くいただいています。
見ていただいた方々からは「“命をいただいて生きている私たち”と何度も耳にしてきた言葉は“こういうことなんだ”と改めて落とし込んだ時間だった」「屠場、屠畜を扱った映画で初めて心底から笑える作品。日常の仕事としての屠畜作業を知っていくことが、差別や偏見をなくしていく最良の道であることも実感できた」「誇りを持って仕事をする親と、そこから生まれる家族の物語。今度は子どもと見たい」などの声をいただいています。上映を続ける中で、あらためてこの映画が、脈々と続いてきたひとつの仕事の節目に立ち会い、記録させていただいたことの意味を感じています。
この度本作は、今年度の文化庁映画賞 文化記録映画部門 大賞を受賞いたしました。みなさまの声に大きく後押しいただき、ここまで歩んでくることができました。あらためまして厚く御礼申し上げます。受賞記念と致しまして、公開1周年となる11月29日〈いい肉の日〉〜12月19日まで、連日16:20より、ポレポレ東中野で再上映を行います。大阪シアターセブンでは『よどがわダイバーシティ映画祭』のなかで12月13日(土)~19日(金)の間(連日10:10〜)上映が予定されています。すでに見ていただいた方にも、まだ映画をご存知でない方にも、この機会に映画館に足をお運びいただければと思いますので、ぜひ周りの方にもお声かけ下さいませ。
当面DVD化の予定はありませんので、地域の施設やお店、学校などでの自主上映会を続けて参ります。どなたでも上映会をすることができますので、同封のご案内を参考にお気軽にお問い合せください。引き続きご声援のほどよろしくお願い申し上げます。
やしほ映画社 ・ ポレポレタイムス社