candle

暗闇の中で一本のろうそくを灯す喜び

帰り道、雨がポツポツ降り始めた。冷えていたら、雪になっていたのだろう。

毎年この時期、街並のまばゆいばかりのイルミネーションを見る度に、なぜか想像するのは、暗闇の中に灯された一本のろうそくの光だ。小さい頃に、クリスマ スが近づくと開いていた絵本の中に、小さな厩でろうそくの光に照らし出されたマリア様と腕の中ですやすや眠る赤ん坊の姿を見ていたせいだろうか。

多くの明かりに彩られた美しさを楽しむよりも、暗闇の中で一本のろうそくを灯す喜びを感じられるようでありたい、このところ、ずっとそんなことを思ってきた。

今日、福井地裁は4月に決定した高浜原発再稼働差し止めを命じた仮処分を取り消した。大飯原発の再稼働差し止め仮処分についても住民の主張を却下する決定を出した。この結果を見越していたかのように、西川知事は22日の時点で再稼動同意を表明している。

大飯・高浜原発運転差止仮処分申立人の方からは、以下のようなコメントが発表された。

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司法よ! おまえもか・・・と言わざるを得ない「決定」に対し、強い憤りを覚えました。しかしながら、わたしたちは決して負けたわけではありません。司法が、三権分立の砦を守り切れず、政府と原子力ムラに負けてしまっただけのことです。
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昼夜問わず、たくさんの明かりに囲まれている日常とは裏腹に、この世界は、ますます闇が深くなっているように思う。
でも闇が深くなればなるほど一本のろうそくの光が、ひとすじの光が、大きな力となるだろう。

冬至を迎え、新しく切り替わった時間のはじまりが、この世界の生きとし生けるもののいのちへの道筋を照らし出すものでありますように。