KARAMUSHI

映画「からむしのこえ」を観て

※上記写真は『からむしのこえ』HPより photo: Daisuke Bundo

https://karamushinokoe.info/

自分の名前もおおいに関係しているのだろう。小さい頃から〝糸〟〝布〟と聞くと無性に血が騒ぐ。一本の繊維からはじまる物語を、いつか作品にしたいと思いながら、未だ足踏み状態だ。そんなこともあって、福島県昭和村のからむしが映画になったと知り、喜び勇んでICUでの上映会に伺った。

暮らしの中にある仕事、自然に根ざした仕事を映像におさめる時、その具体性と精神性を描くことの両立がつくづく難しいことを感じていて、自分にとっても大きな課題だ。
「からむしのこえ」はとても丁寧に仕事の工程と、人々の思い、受け継がれてきた精神性が総合的に描かれていて、胸が熱くなった。

監督・編集の分藤大翼さん、撮影・録音の春日聡さんとも、人類学、民俗学の研究者。長年、フィールドワークを通じて、人々の暮らしや文化、芸能を見つめてきた視点に、映像技術が合わさると最強!だ。

こういう映像が残っていくこと、そしてこういう映像を見て、心熱くする人がどんどん増えていくことを願う。私を含め、こういう映像を求めている人は、今の時代きっとたくさんいる。
この映画は、国立歴史民俗博物館との共同研究で作られたもので、まだ一般での頒布はされていないとのこと。

国立歴史民俗博物館様、DVD化されたら購入したいと思いますので、ぜひぜひご検討ください!