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第5回辻静雄食文化賞を受賞しました!

知らせを受けたとき、正直、私はピンときていなかったのです。そのような賞をいただけるのは、ありがたいなあ、というぐらいの気持ちでした。

晴れの授賞式に合わせて、新司さんと静子さんも東京へ来ていただくことになりました。昨年、映画がポレポレで公開された時は、店を空けることができず、昭さんお一人で初日の舞台挨拶に来ていただいたので、ぜひこの機会に、新司さん、静子さんにも東京へご招待したいと思っていたのでした。

式がはじまり、壇上にあがると、選考委員長の石毛直道さんが賞状を読み上げて下さいました。そこにはこう書かれてありました。
「『ある精肉店のはなし』は見る者の心に深く静かに訴えかける極めて上質のドキュメンタリー作品で食文化を支える職人技と地域の社会史の大切な記録となりました。その功績を称え、第5回辻静雄食文化賞を贈ります」
この言葉を聞いた瞬間から、私は涙が止まらなくなってしまいました。これは、食文化を支える職人、食肉産業に携わる職人さんたちに、いただいた賞なのだと思いました。本当に嬉しくて胸がいっぱいになって、胸に溜まっていたものがいっきに溢れ出てくるようでした。この賞をいただけたことに心から感謝しました。

私は、ずっとこの映画の見えない主人公は、今は亡き先代の静雄さんと思ってきました。北出静雄さんに導かれ、そして辻静雄さんに賞していただいた。まさに2人の静雄さんに支え、力をいただいた映画なのであります。(纐纈)

辻静雄食文化賞とは
https://tsujishizuo-award.jp/prize05.html