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あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」について

あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」について、河村たかし名古屋市長は「どう考えても日本人、国民の心を踏みにじる行為。即刻中止していただきたい」とコメントしたそうだが、そうして展示中止へと追い込まれていったことに、私は、心を踏みにじられた思いである。

日本人、国民というならば、
私は日本に国籍を持つ者として、日本が戦争でどれほどの加害をし、そして被害を受けたのか、その事実と向き合い、すくなくとも日本という国が存続しているかぎりは、学び続け、語り続けるべきです。それ以外に、尊厳を奪われ、傷つけられ、亡くなっていた人々に報いることはできません。国の姿勢としても、それを強く望みます。

8月3日から映画「太陽がほしい」の上映が始まりました。明日8月7日(火)は、渋谷UPLINKで班監督とのトークにお邪魔します。10時15分から上映です。2週間の上映です。ぜひ今、この時に多くの方にご覧いただきたいと思います。

下記は「太陽がほしい」HPより、映画に寄せられた学生からの感想です。
https://human-hands.com/index.html

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<「太陽がほしい」試写会で寄せられた声>

「従軍慰安婦は存在しなかったと言う人がいる。彼らは、女性たちは自ら志願して「慰安婦」になったとも言う。 しかし今日見た映像はそんな発言に怒りを覚えるほど全く異なったものであった。もちろん地域によって異なる側面もある。しかし実際に強制的に連行され、何日も何日も監禁され、性的行為を強制されたのだ。これらは果たして「戦争であるから許されること」なのであろうか。「戦争と共に必要とされるもの」であるのだろうか?私はそう思わない、いやそう思いたくないと言った方が正しいであろう。
暴力を振るう側、振るわれる側との間に振るわれても仕方がないとか、振っても仕方がないという理屈は絶対的にありえないことだ。もしそれが成立するなら世の中から争いが消えることはない。今回の映像を見て強く感じた。」(学生)

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「元日本軍「慰安婦」問題を知ったのは橋下大阪市長(当時)の発言の件からでした。それまでも慰安婦という言葉自体を知っていても内容までは把握していませんでした。
今年の春学期歴史学で学び、その実態を知りました。自分の無知さにとても嫌気がさしました。それぞれの国、地域によって強制的に連れて行かれた場所によって被害状況が違うこと、映像の中でおばあさん達の口から発せられた生々しい状況、日本軍の女性に対する残酷な行為、知ることが増えるたびにとても悲しい気持ちになります。尊厳を回復できないまま、なくなってしまった被害者の方々もいるので、なおさらもう取り返しがつかないと思い、情けなくなります。
私たちの世代が今から動いたとしても、間に合わないかもしれないと思ってしまいましたが、無知ではいたくありません。何かできることないかと必死に頭を働かせています。」(学生)