梅平191216撮影報告

この度、新しい映像制作プロジェクトが始動しました!

この度、『里守人と馬頭琴(仮題)』映像製作プロジェクトが動き始めました。
舞台は栃木県那珂川町梅平地区。これから一年かけて、梅平地区のみなさんの暮らしぶりや、地域の歴史を辿りながら撮影をすすめていきます。山場は、この地で毎年10月に行われてきた「美炎・馬頭琴の調べ」。この日限定で、梅平からさらに山の中をしばらく進んだその先にぼっかり広がる棚田がコンサートホールに変わり、美炎さんが演奏する馬頭琴の美しい音色が山あいに響きわたります。この映像プロジェクトは、今年で10回目を迎えるコンサートを記念して企画されました。最終的には60分程度のドキュメンタリー映像に仕上げ、応援いただいた方にはDVDを贈呈させていただく予定です。

と、プロジェクトの概要はこういうことなのですが、ことの発端は、友人から「一度絶対に行ってみて!」と勧めてもらって、2017年に「美炎・馬頭琴の調べ」に参加したところからはじまります。
その日は今にも雨が落ちてきそうな空の下、木立ちの中を歩くこと数分。眼下に現れたのは、山あいに連なるきれいに刈り取られた棚田の真ん中に、ぽっかり浮かぶ小島のようなステージでした。集った人々は、思い思いの場所で、レインコートを着込んだり傘を差しながら、じっと耳を澄まします。谷間に響き渡る馬頭琴の音色と天から降り注ぐ雨。土も石も、木々や草花、野の生きものも人間も、同じように濡れ、音に共鳴し、この時、この場のすべてが“ 音楽会”となっていく。わたしもその一部、という感覚。得も言われぬ幸福な時間でした。
普段は人の目に触れないこの地を自然のホールに見立てた演出も、内なる自然を呼び覚ますような演奏も、にこやかに甲斐甲斐しく働くボランティアの方々の姿も、すべてがキラキラ光り輝き、その光景は静かに、でも鮮烈に私の心に焼きついたのでした。
その後、再会した美炎さんが言いました。「この奇跡的なコンサートができるのは、ここにはすべてが揃っているから。梅平地区の人たちとこの里山の様子を映像に残せないかと思っています。」その言葉を聴いて、おもわずわたしは「ぜひやらせてください!」と申し出ていたのでした。あの梅平をはじめて訪れた時に感じた澄んだ気配と、人々の清々しさはどこから生まれているものなのか、わたしはぜひ知りたいのです。

いつものことながら、今回も嬉しいことに(笑)製作資金ゼロからのスタートです。このプロジェクトに参加してくださる方を募集しています。この地で行われている音楽会のように、映像制作もぜひ多くの方とご一緒に手作りしていけたらと思っています。どうぞよろしくお願い致します!詳しくは、下記のプロジェクトHPをご覧ください。

映画プロジェクト応援の呼びかけ→ https://satomoribito.wixsite.com/miho/blank-7
撮影日記①「芋を干す、田を畝る、プレート用の木を切り出す」→ https://00m.in/SkgZW
馬頭琴奏者 美炎さんブログ→ https://00m.in/P0oFa
「第9回 美炎・馬頭琴の調べ」のご報告→ http://hirocraft.com/?p=6388

棚田コンサート横1